受験用語解説

私立高入試用語編

推薦(単願)

中学校から推薦されて受験する入試で、中学校長の推薦書が必要です。内申基準が示されている場合は、この基準を満たしていなければなりません。単願(専願)推薦は合格すれば必ずその高校に入学することを約束して受験するもので、合格する可能性が高くなります。ただし合格後に他校を受験することはできません。

第一志望優遇措置

一般入試で、合格すれば必ずその学校に入学することを条件として、入試の得点に加点してもらったり、ボーダーライン上で優遇してもらう入試制度です。内申基準が設定されている場合には、この基準を満たしていなければなりません。合格する可能性はとても高くなりますが、合格後に他校を受験することはできません。

併願推薦、併願優遇

推薦入試において、第一志望校が不合格の場合にその私立高校に入学することを約束して受験するのが併願推薦です。B推薦や推薦Ⅱとも呼ばれます。一般入試でも同様に、第一志望校が不合格の場合に入学を約束して受験する制度があり併願優遇と呼ばれています。ともに内申基準が示されている場合は、単願や第一志望よりやや高めになっています。

内申基準

私立高校が推薦基準や優遇基準を内申点で示したものです。通常「9科36以上」などのように示されます。単願や第一志望にくらべて併願の基準は高く設定されています。推薦入試の場合「目安」として示される場合と「出願基準」として示される場合があり、出願基準の場合は内申点が基準を満たしていなければ出願できません。

再受験優遇

推薦入試で不合格になった受験生が、一般入試で同じ私立高校に再チャレンジする際に優遇する制度です。優遇の内容には、入試得点に一定の点数を加点したり、ボーダーライン上の場合に考慮するなどさまざまです。

加点措置

多くの私立高校では、推薦入試や一般入試の併願優遇などで、内申基準を設定しています。しかしその基準に達しない場合、英語検定・漢字検定・数学検定などの検定資格や、生徒会活動、部活動などの課外活動実績、皆勤・精勤などの出席状況を評価して、内申点に加算することが認められています。

入試相談

東京都や神奈川県では、12月15日以降に、私立高校の先生と中学校の先生との間で、推薦入試や一般入試の併願優遇などの合格の可能性について相談します。ここで合格の可能性が高いと判断された場合には、かなり高い確率で合格できます。逆に可能性が低いと判断された場合は、志望校の再考が必要となります。

自己推薦

自己推薦書を提出して受験する推薦入試です。中学校長からの推薦書は不要です。主に志望動機や特性、課外活動での実績、得意分野などを評価します。推薦基準に届かなくとも一芸に秀でていたり、検定資格や得意科目があれば出願できます。

スポーツ推薦

部活動の実績を特に重視して選抜する推薦入試です。県大会ベスト8以上、関東大会・全国大会出場実績あり、というように競技での成績基準が定められています。団体種目の場合はレギュラーであること、という制約もあります。多くは出願する前にクラブの顧問の先生と高校のクラブの顧問の先生や監督との相談が必要です。

特待生制度

入試成績が特に優秀な受験生に対して、入学金や授業料の免除といった特典が与えられます。多くの場合は極めて高い内申基準や入試での成績基準が設けられています。他にスポーツ特待生、同窓生特待などの制度もあります。なお、3年間授業料免除という特典が与えられても入学後の成績によっては打ち切られる場合もあります。

延納制度

他校が第1志望の場合、その学校の合格発表まで入学手続時納入金の納付を待ってもらえる制度です。延納の申請については、延納願を提出するだけでよい場合もあれば、5万円前後の延納手続金が必要な場合もあります。第1志望校が合格の場合、延納手続金は返ってきませんが、不合格の場合はその後の入学手続金に当てられます。

適性検査

私立の推薦入試の選考方法の1つとして、主に国語・数学・英語の3教科の基礎学力を見るために行われるテストです。多くは3教科合わせて60分100点満点の形で行われています。ただし一部上位校では、適性検査の結果によって多くの不合格者が出ているケースがあります。

スライド合格

私立で複数のコースがある場合、受験した上位のコースの合格ラインに達しなかったために不合格となっても、下位のコースの合格ラインは超えているため、下位のコースで合格になることを言います。通常は上位から下位にスライドしますが、入試成績が良かったために下位から上位のコースにスライドすることもあります。

チャレンジ入試

私立で、推薦入試で合格した後、合格の資格を保有したまま一般入試で上位のコースを受験(チャレンジ)できる入試です。上位コースの合格ラインを超えれば、そのコースで入学することになります。おおむねチャレンジ入試にかかる受験料は免除されています

書類選考

中学校から提出される調査書のみの審査で合否を決定する入試です。面接や筆記試験は行いません。自己PR書をあわせて提出する場合もあります。受験生にとってはきわめて負担が軽い入試制度です。神奈川県では多くの私立で実施しており、都内でも一部で行われています。